2013/09/03
「歩くまち・京都」の取組を世界に発信 イクレイ・エコモビリティ世界大会
早朝、宿泊先のホテルを出発し、会議会場のメインホールへ。
エコモビリティ政策における主な成功要因や課題、今後の目標について発表するイクレイ・エコモビリティ世界大会を9時から開催。パク・ワンス 韓国 昌原市長、マルティン・ハーグ ドイツ フライブルグ副市長、ヒューゴ・リューズ メキシコ ラゴスデモレノ市長らが各市の取組を発表。
私からは、市民の皆さんとの議論を重ねて制定した「歩くまち・京都」憲章や、四条通の歩道拡幅など京都市が力強く推進している「歩くまち・京都」の多彩な施策についてプレゼンテーション。ご質問にも丁寧にお答えしました。
記者会見では、各国の記者の皆さんに、京都市が交通政策監を配置するなど、人と公共交通を優先する交通政策を最重要課題として取り組んでいることをお話しました。
【低炭素都市の実現に向けて イクレイ東アジア低炭素都市フォーラム】
続いて、11時から主に中国をはじめ東アジア地域の自治体が、低炭素都市への転換に関する先進的な経験や知識を相互に学ぶ機会として、イクレイ東アジア低炭素都市フォーラムを開催。開会式で挨拶させていただいた後、京都議定書誕生の地である京都の先進的な環境政策についてプレゼンテーション。人と公共交通優先のまちづくり、天ぷら油回収によるバイオディーゼル燃料化事業、生ごみ・紙ごみの回収による都市油田発掘プロジェクトをはじめ、低炭素社会実現に向けた先進的な施策を紹介しました。
終了後、韓国KBSテレビの取材を受けました。韓国の皆さんに向けて、低炭素社会の実現に向けたメッセージを発信。
お昼は、イクレイ東アジア地域理事会の協議を兼ねた昼食会。ヨム・テヨン水原市長、キム・サンブン ソウル市副市長、リウ・シィファン高雄市副市長、オットーツィンマーマン 事務局設立代表らと意見交換し交流を深めました。
【イクレイ東アジア地域戦略等を協議 イクレイ東アジア地域理事会】
午後は、イクレイ東アジア地域理事会を開催。会場は、世界遺産「華城」内にある「洛南軒」。他の建物は再建されたものですが、「洛南軒」は、200年前の建築当時の姿を維持している唯一の建物です。
歴史を感じる趣のある会場で、私が議長を務め、イクレイ東アジア地域戦略案や2014年度の事業計画についてじっくりと協議しました。
イクレイの創設には、日本が大きな役割を果たし、また、桝本 賴兼 前市長の呼びかけで創立し、現在も名誉議長を努められる「気候変動に関する世界市長・首長協議会」と共に世界の環境問題に取り組む大切な世界組織です。
イクレイ加盟自治体は、世界で1,000を超えていますが、日本が19、韓国が45。韓国は政府と都市が国際社会へ力強く進出しています。世界の中でも高度な環境技術を有する日本。環境問題をはじめ世界をリードするために、積極的に世界に進出すべきであることを痛感しました。
【共に手を携え環境対策を推進 ヨム・テヨン水原市長と会談】
イクレイ東アジア地域理事会の後、ヨム・テヨン水原市長と会談。
ヨム・テヨン水原市長は、就任後に気候変動対策課を設置されるなど、環境問題に対して積極的な取組を推進されています。私が低炭素都市フォーラムでプレゼンテーションした、廃食油のバイオディーゼル燃料化事業や生ごみ・紙ごみの都市油田発掘プロジェクト等、京都市の先進的な環境政策に興味を持たれ、水原市職員を京都市に派遣して研修をお願いしたいと依頼を受けました。もちろん快諾です。
また、共に歴史都市である京都市と水原市。私が会長を務める世界歴史都市連盟について説明し、加盟をお願いするとともに、これからも京都市と水原市の友好を深めていくことを誓い合いました。
会談後、ヨム・テヨン水原市長らと共にエコ乗り物に試乗。乗車した皆さんで自転車を漕ぐようにペダルを踏むと動きます。都市の中心部を1ヶ月間、車を締め出して様々な取組をされています。皆さんと楽しみながら試乗させていただきました。
【参加者の皆さんとの交流 イクレイ・エコモビリティ世界大会 夕食会】
夜は、7時半からイクレイ東アジア地域理事会をはじめ、エコモビリティ世界大会、低炭素都市フォーラムご参加の皆さんとの交流・夕食会。開会のご挨拶させていただきました。欧米、アジア、特にモンゴルや中国のご参加が心強いです。約150名の皆さんがご参加。
参加各国の皆さんとじっくりと懇談し、交流を深めました。
【ヨム・テヨン水原市長のお計らいで夜の華城見学】
夕食会の後、夜の9時過ぎからヨム・テヨン水原市長が私たちのためにと、世界遺産 華城の見学をさせてくださいました。
途中からヨム・テヨン水原市長も駆けつけてくださり、一緒にじっくりと城壁等を見学。
高台から眺める水原市は、盆地であり地形的にも京都との共通点を実感。また、歴史都市であるとともに、サムスン電子の本社や研究所がある等、発展を続けてきた水原市。人口はこの25年で3倍に。素晴らしい夜景を堪能させていただきながら、京都のこれからのまちづくりに思いを馳せました。
ホテルに帰ったのは夜遅く。それから記録等をまとめて深夜に。心地良い疲れでぐっすりと眠りました。深謝。