門川大作OFFICIAL

活動日記

2023.08.03
令和4年度決算概況と今後の持続可能な行財政運営について記者会見で発表。令和4年度決算では、21年ぶりに「特別の財源対策(例外的な手法で赤字を補填)」から脱却し、77億円の黒字に。長年の課題であった単年度の赤字を解消することができました。市民・事業者・関係団体等の皆さんのご理解とご協力の賜物。心から感謝。

歳入総額は9,621億円、歳出総額は9,464億円。収支は77億円の黒字に。令和3年度決算から162億円の収支改善となりました。
皆さんにお伝えしたいことは4点。
①「令和4年度決算では、21年ぶりに「特別の財源対策」から脱却し、77億円の黒字に。長年の課題であった単年度の赤字を解消することができました。」
・京都市は、人口に占める大学生が1割と全国一多いこと、市域の4分の3が森林であること、歴史的資源・木造家屋が多いことなど、京都ならではの魅力・強み、都市特性が残念ながら税収面では課題に。地方交付税は国の「三位一体改革」の制度改正によりピーク時の平成15年から47%、614億円と大幅に削減される中、国の基準や他都市を大きく上回る全国トップレベルの福祉、子育て支援、教育、安心安全などの施策を守り、発展させ続けてきましたが、それに必要な財源を確保できず、長年にわたり収支不均衡が続く状況に。
・長年の課題であった収支均衡、持続可能な行財政への道筋をつけるとの不退転の決意と覚悟の下、フルオープンの場で徹底した議論を重ね、令和3年8月に「行財政改革計画」を策定。市民・事業者の皆さんのご理解・ご協力を得ながら、国との緊密な連携、府市協調の下、スピード感を持って行財政改革と都市の成長戦略を進めてきた結果、10年以上かかるとしていた目標を2年で達成しました。皆さんのご理解、ご協力の賜物であり改めて深謝。
②「黒字額77億円は、過去負債の返済をはじめ魅力あふれる京都の「今」と「未来」のために活用します。」
・黒字額は、これまで取り崩してきた過去負債への返済に活用します(最大642億円まで到達した過去負債は、この間、505億円まで圧縮)。
・それと同時に、未来への投資にも活用。人口減少対策タスクフォースや景観の守るべき骨格を堅持することを前提とした都市計画の見直し、「洛西SAIKOプロジェクト」など、若者・子育て世代の定住・移住、経済の活性化をはじめ、7つのリーディングプロジェクトを中心とする、市民の皆さんの豊かさにつながる都市の成長戦略に活用します。さらに、物価高騰等でお困りの市民・事業者の皆さんの下支えや、災害時への備えなどにも活用します。
③「今の京都市財政の現状認識」
・市民・事業者の皆さんのご努力、国との緊密な連携、府市協調の下、都市の成長戦略や担税力強化の取組効果も相まって、4年度の市税収入は過去最高を更新。前年度比99億円増、そして特別の財源対策からの脱却、市債残高の減少など、財政状況は大きく改善。今まさに持続可能な行財政運営の確立に向けた大きな転換点を迎えており、これからが重要な時期。
・未だ残る過去負債505億円の返済が必要であること、高齢化等による社会福祉関連経費の増加、景気変動リスク等への懸念など、依然として油断できない状況が続いており、今後も財政は厳しい見込み。以前の状態に再び戻さぬよう、財政難克服への道筋をより確かなものにしていくことが極めて重要となります。
④「財政難克服への道筋をより確かなものにしていくための今後の行財政運営の方針」
・将来世代への負担の先送りにつながる過去負債を解消すべく、高齢化がピークを迎えるまでの令和20年度を目途に、できる限り早期に返済します。
・企業立地や人口減少対策など、都市の成長戦略を加速させることで、市民の皆さんの暮らしの豊かさへとつなげ、足腰の強い財政基盤の更なる強化・安定を図ります。そして、将来世代に負担を残さないよう、改革をたゆまず実施し、魅力あふれる京都の今と未来を市民・事業者の皆さんと共々に切り拓いてまいります。
また、公営企業の決算は、市バス・地下鉄両事業共に経常損益は赤字に(市バス△8億円、地下鉄△7億円)。しかしながらお客様数は令和2年度を底に年々回復傾向にあり、明るい兆しも。地下鉄は計画から2年前倒しで経営健全化団体から脱却できる水準に回復し、運賃改定を回避することができましたが、市バスは依然として運賃改定を見込まざるを得ない状況。引き続き、あらゆる経営改善を実施します。
上下水道事業は、物価高騰等で支出が増加する中、職員数の削減などあらゆる努力により黒字を確保。節水型社会の定着により料金・使用料収入は減収が継続していますが、効率的な事業運営に努めるとともに、長期的な視点に立ち、全国トップ水準の雨水幹線の整備などの「雨に強いまちづくり」を引き続き着実に推進します。


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